夜。(2人用)
- 水無月 潤

- 2025年1月16日
- 読了時間: 2分
更新日:2025年1月29日
A:女
B:男
A:夜は、いろいろな顔を見せてくれる。
B:楽し過ぎて、時間が経つのも忘れて、
街灯の明かりだけを頼りに、危なっかしい足取りで帰った夜。
A:君の帰宅を、冷めた料理と待っていた夜。
B:口うるさく説教をされて、
腹が立って、薄着のまま家を飛び出した冬の夜。
A:2人の記念日だったのに、君は忘れて。
ベロベロになるまで飲んで帰ってきた。
そのことに腹が立って、悲しくて。
言い過ぎてしまった。
B:無計画に飛び出してきたことを少し後悔している。
せめて上着はもって出るべきだった。
ズボンのポッケにほんの少しばかりの小銭。
A:飛び出していった君のことを引き留められ無かった。
B:怒っていた君が、どんな思いで、独り待っていたか。
A:君がどこにいるか。大体想像ついて笑えた。
B:寒いから、自販機の明かりに吸い寄せられた。
ポッケに残っていた小銭で、コーンスープを買って、ベンチに腰を下ろす。
温かいコーンスープをすすると、君の顔が浮かんだ。
テーブルの上には、手作りのコーンスープもあったな。
A:もう、知らない。勝手にどっか行っちゃえ!って思ったけど。
君にあげようって、机の上に用意してたアルバムをめくった。
どの写真も、馬鹿みたいに笑ってて。
居ても経ってもいられなくなった。
B:さぁて、この後どうしよっかな。
なんだか、戻るに戻れない。
A:思い出の公園。君と初めてデートした場所。
何でも無い、広場と、自販機と、いくつかのベンチが転々とあるだけの場所。
でも、私にとっては、特別な場所。
B:目の前に影が入る。顔を上げたら、頬を赤く染め、少し息の上がった君が立っていた。
A:やっぱりここにいた。
B:ばれたかー。
A:わかるよ。何年一緒に居ると思ってるの?
B:そうだよな。
A:(ため息)…あほっ。
B:そういって、ソファに脱ぎ捨てたはずの上着を君が投げつけてくる。
……ごめん。
A:ごめんで済んだら、こんなに怒ってない!
B:…ごめん。
A:……帰ろっか。
B:…………まって。
A:ん?
B:本当にごめん。
A:もう、いいって。
B:…許してくれる?
A:もう、うっさい!(突然のキス)
B:んっ!えっ…???
A:続きは、家で!///
帰ったら記念日、やり直しだからね!
B:うん。もちろん。
A:最悪な夜は、大好きな場所で。
また、君との思い出ができた。
B:君と、ずっと一緒にいたいと、改めて思った。
君のことを本当に愛していると知った夜。
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